きっかけになる人・言葉

 自分で塾を作ろうと思ったのは20年ほど前。

当時私は都内の大手塾で専任講師として忙しく働いていました。

 


 ある日、菅谷昭(すげのや あきら)さんという医師の記事を見て感銘を受けました。

大学病院の助教授として忙しかった菅谷氏は母親が「この子は43歳までしか生きられないと占い師に言われた」という話を43歳のときに思い出します。このまま死んで悔いがないか?自らに問い、当時原発事故のあったチェルノブイリ近郊のベラルーシに渡るのです。甲状腺がんの人々を救うために。

 ベラルーシの若い医師は、菅谷さんの手術を見学し、そのスピードと正確さ、そして傷跡の小ささに大変驚いたそうです。ふと甲状腺がんの専門書をめくると、そのページの執筆者がなんと菅谷医師だとわかり…

「とんでもなく高いレベルの医師が、ろくな報酬ももらえないのにわざわざ来てくれたのです。一体何が彼を動かしたのでしょう」

 菅谷さんは言います。

「これはあくまで自分のためなんです。自分らしくいきるための。だから、報酬はいらないのです。」の言葉が胸に響きました。

 

 私は大学4年間ずっと塾講師をしていて、3、4年目は中3受験生を多く任されるまでになっていました。専任講師としても授業は楽しく、熱心にやっていましたが、組織の中で生きていくことに疑問を感じてもいました。

 このまま死んで悔いがないか?自らに問い、塾を退職。自分の塾をイチから作ることにしたのです。

 人にはきっかけになる人や言葉がある。私にとって、菅谷さんの存在はその一つでした。

菅谷さんの紹介記事のリンク⇒モルゲンWEB