~きっかけになる人や文章との出会い~

塾長のコラム

このコラムでは、子供たちに伝えたいことや、日々考えていることを書きます。

~きっかけになる人や文章との出会い~

2015年のノーベル文学賞は、ベラルーシのジャーナリスト出身の女性に贈られました。彼女はチェルノブイリ原発事故のノンフィクションで有名です。ベラルーシでは、事故から5年後の子供たちの甲状腺がんの発生率が60倍になったと言われています。

その、ベラルーシに渡った日本人医師、菅谷昭(すげのやあきら)さんをご存じでしょうか。甲状腺がん治療の世界的権威で、事故当時は日本の大学病院に勤めていました。研究をして、論文を書く毎日。忙しく働く中で、菅谷さんは「今自分が死んだとして、悔いがないといえるのか」と考えます。そして、同じ医師である奥様に「おれ、病院辞める。ベラルーシに行く」と告げるのです。

「チェルノブイリ いのちの記録」という本に詳しいですが、「これは私の、自分のための活動である」と菅谷さんは位置づけ、連携を取る支援団体からは薬や医療器具の支援は受けても、自身の滞在費は自腹で払っていたそうです。   

私が菅谷さんを初めて知ったのは2001年の新聞記事でした(今でも保存してあります)。「こんな風に自分の生き方を決めて行動に移す人がいるんだ」と興味を持ち、すぐに著作の本を買い込みました。

その2年後に私は勤めていた都内の塾を辞め、この塾を開業しました。先の見えない中、不安だった自分を後押ししてくれた言葉や歌や本、その一冊でした。

若い皆さんにも、自分が一歩踏み出すキッカケになる出会いがきっとあります。人だけでなく、本や歌との出会いがこれからあるでしょう。いろいろなものに触れて、自分の心に響くものが見つかるといいですね。

 

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